中銀が利下げ見送り─インド
インド準備銀行(中央銀行)は8日、金融政策決定会合を開き、主要政策金利を年6.25%に据え置くことを決めた。昨年12月の前回会合に続き、2回連続で利下げを見送った。米国の利上げ観測の高まりやドル高による資本流出の懸念もあり、情勢を見極める。 昨年11月に実施した高額紙幣廃止の影響も引き続き検証する。市場では、高額紙幣廃止による景気減速の懸念から、利下げを実施するとの見方が広がっていた。
インド準備銀は昨年10月の政策決定会合で、国内消費や投資を促そうと政策金利を0.25%下げて年6.25%に設定した。高額紙幣廃止後の開催となった12月の会合でも、追加利下げが予想されたが、見送っていた。
インドは昨年7〜9月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比7.3%増と、高成長を維持。しかし、高額紙幣廃止と新紙幣の供給不足による混乱からモノの売買を控える動きが出て個人消費が冷え込み、昨年10〜12月期のGDPは6%台に落ち込むとの予測が出ている。(共同)