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1月2日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 628字|2017.1.2|社会 (society)|ハロハロ ]

 異国の地で新年を迎えたのは何十年ぶりのことだろうか。新たな気持ちで新春を迎えたと言いたいとろこだが、古希にもなるとあまり気負いや感慨はない。今年も平凡に淡々と波風のない中で日々の暮らしができればと思っている。とはいっても新聞の発行に携わっている立場上、そうも言っていられないのが本音。最大の関心は今年のフィリピンはどうなるか、どこに向かうかに尽きる。

 主人公はやはりドゥテルテ大統領だ。本紙が年末に報じた昨年の十大ニュースのトップはドゥテルテ大統領の誕生。さらに違法薬物取り締まりの強化など10位までのうち大統領が関係するニュースが五つを占めた。大統領選前の報道を含めれば「ドゥテルテに始まりドゥテルテに終わった」1年だった。大統領はその強烈な個性が売り物だ。暴言、失言を指摘されるが、確信犯かなとも

思う。単なる発言の行き過ぎだったら、あれほど大衆受けはしないだろう。

 その象徴は外交。当初、外交手腕は未知数といわれたが、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会議に出席して以来、またたく間に主役に躍り出た。日米中ロを手玉に取る手法は、日本の政治家にまねはできないだろう。大統領の反米主義も指摘される。筆者は大統領と同世代。学生時代は世界中でベトナム反戦の声が巻き起こっていた。もし大統領に反米思想があるとすれば、こうした時代背景があるかもしれない。新年早々、安倍首相も来比する。今年も大統領の発言や動向から目を離せない。(立)

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