取引にフィンテック導入
[ 382字|2016.9.20|社会 (society)|ASIA WATCH ]
三菱東京UFJ銀行のシンガポール法人と米コンピューター大手IBMはこのほど、双方の契約に絡む取引を「ブロックチェーン」と呼ばれる新たな技術を利用して行うと発表した。情報技術(IT)を活用した金融サービス「フィンテック」の実証実験の一環。来年4月から1年間、両社の実際の取引に導入し、ノウハウを蓄積する。
ブロックチェーンでは、取引記録を中央の巨大なデータベースではなく、複数のコンピューターで同時に管理する。セキュリティー対策費が抑えられ、安価にシステムを構築できるのが利点。データの改ざんが難しくなるため、産地偽装や資金洗浄といった不正の防止にも役立つとしている。
三菱東京UFJはブロックチェーンの実用化に向けた研究を進めており、今年8月には、日立製作所と協力しブロックチェーンを活用した電子小切手の実証実験をシンガポールで始めたと発表した。(共同)