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11月16日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 570字|2015.11.16|社会 (society)|ハロハロ ]

 マニラ新聞など邦字紙・放送22社が加盟する海外日系新聞放送協会の年次大会が東京で開かれた。南米や北米、ヨーロッパ、アジアなどから代表が参加、最近の海外メディア事情や経営環境などの動向を報告、意見を交わした。大会では同協会を任意団体から一般社団法人に移行する議案も提案され、会則に代わる新定款が承認された。一般社団法人化で同協会の活動範囲が広がるとの事務局側の説明だった。

 近況報告では、多メディアの普及で、各加盟社とも対応に苦慮している様子がうかがえた。創刊70周年を迎えたブラジルの邦字紙は、部数の減少傾向が止まらない経営環境の変化の一端を話した。高齢化が進んで購読者の平均年齢は80歳を超えたが、日系2〜3世の世代では、活字離れが進んでいると嘆いた。マンションの広告を出しても反応がなく、医者や補聴器など高齢者向けの広告が多いという。

 「新聞発行を続ける勇気が出た」と報告したのは創刊37年のカナダの邦字紙。地元で慰安婦像建立問題が起きた時、反対する日系カナダ人らの動きを丹念に紹介。インタビューした市長から「建立許可は未定」との発言を引き出した。この間、新聞社には激励の声が相次ぎ、週刊の新聞が売り切れる日も出たという。報告した女性社主は「日系メディアの大事さをあらためて痛感する出来事だった」と述懐した。(富)

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