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11月10日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 573字|2014.11.10|社会 (society)|ハロハロ ]

 高校中退、紫煙をくゆらせ、右脚すねにはタトゥー、2回の離婚暦ーこんな経歴を持つ女性実業家が、このほど発足したインドネシア新政権が重視する「看板省庁」の閣僚に登用された。保守的な国柄にあえて挑むかのようなこの大胆な人事が賛否を巻き起こしている中、任命権者のジョコ・ウィドド大統領(53)は「思い切った仕事をやり遂げるには、常人とは違う(発想を持つ)人材が必要」と強調、新大臣の手腕に大きな期待を寄せている。

 庶民出身のジョコ大統領は就任に当たり、海洋国家建設を主要政策の一つに掲げ、海洋・漁業省を新設。今回、その重職を担うトップに起用されたのがスシ・プジアストゥティ氏(49)。高校中退と同時に鮮魚を取り扱う商売を始め、事業を次々と拡大、今では鮮魚輸送用の小型機を50機も所有し、日本など海外とも取引を行っている。

 「的確で素早い判断と行動力」に定評のある、立志伝中の女性実業家。とはいえ、閣僚指名時、記者団に囲まれたスシ氏は「ちょっと一服させて」とタバコを手にし、この姿が翌日の新聞に掲載された。続く就任式当日には伝統衣装の腰巻からのぞいた右脚すねのタトゥーが写真に撮られ、これも新聞のトップページを飾った。吹き始めた逆風にスシ氏は、「大統領の信頼に応えるべく働く」と宣言、「自分流」を貫きながら実績を上げる姿勢を崩していない。 (道)

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