ハロハロ
わが家のパソコンが突然、起動不能になった。いろいろ操作してもOSのウインドウズが開かない。慌てて購入店に持ち込んで診断してもらうと、リカバリー作業で購入時の設定に戻すしか解決方法はないと告げられた。しかも、これまでの保存データはすべて消去される可能性があるという。復元する保証はできないが、リカバリー作業を業者に依頼した場合、修理期間は二週間、料金も一万五千円かかるとの返答だった。
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目の前が真っ暗になったが、時間と費用を惜しんで解説書を頼りに自力でリカバリー作業をする決断をした。四時間近くかけて復元したパソコンを開いてみると、案の定、保存データはすべて消えていた。メールアドレスやリンクサイド、お気に入りデータなどは、再入力すればいいと思っていたが、悔やまれるのは十年近く蓄積していた取材用のデータや参考資料、旅行などの写真アルバムの消滅だった。
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「データのバックアップは必須条件」。そう言われても自分のパソコンに限って大丈夫と過信していた。以前購入した外付けハードデスクが故障し、放置していたことも悔やまれた。ただ一つの救いは、担当しているサークル組織のホームページを最新版にアップロードした後だったこと。もう一つ付け加えると、リカバリーでパソコンのスピードが驚くほど速くなった。それにしても高い代償と痛感している。(富)