ハロハロ
[ 426字|2002.9.30|社会 (society)|ハロハロ ]
定期検診のため九月半ば、帰国した。初秋の日本は気候の変化がめまぐるしく調整にてこずった。ジャケットが要るような涼しさの翌日、今度は猛烈に蒸し暑く電車の中でびっしょり汗をかいた。夕方、帰宅すると寒気、頭痛がする。慌てて葛根湯を服用して大汗を流し、なんとか風邪を吹き飛ばしたが、いつも単調と愚痴るフィリピンの一本調子のお天気が懐かしくなった。
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人々の関心は「北朝鮮」と「貴乃花」。誰しも金正日主席があっさり拉致を認めるとは思わなかったから、ショックを受けた。それを増幅させたのが「八人」が死んでいたという予想外の異常事態と直前に「生存=帰国」をぶち上げたマスコミ報道である。一部で、今回死亡と発表された女性を「生存、一時帰国」とはやし立てたのも罪作りな結果を招いた。人命にかかわる誤報は大きな傷跡を残す。
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後味の悪い結果となった拉致事件に比べれば貴乃花の健闘は国民レベルの祝辞だ。久々に「満員御礼」の垂れ幕を掲げさせたのはさすがである。(紀)