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5月27日のまにら新聞から

国民を真の受益者に

[ 695字|2002.5.27|社会 (society)|新聞論調 ]

ポークバレル撤廃論議

 国会議員の出身選挙区の開発資金として使われる優先開発補助金、通称ポークバレルの不正使用をめぐる疑惑が再浮上、論議となっている。

 国会議員にとってポークバレルは選挙区の代表者としての生と死を意味する。ポークバレルがなければ、選挙民はその議員を何の役にも立たない失敗者と見なすからだ。また選挙区を持たない上院議員の場合、再選の際に支援してくれる地域にポークバレルを拠出している。

 ポークバレルが抱える問題はその不正使用と搾取にある。土建業者は工事代金の二〇︱三〇%を「手数料」として国会議員に渡さなければならない。それゆえ、ラクソン上院議員(野党)の「議員になったと同時に土建業者が接近してきた」との発言は信用できる。

 毎年、下院議員に六千万ペソ、上院議員に一億ペソのポークバレルが計上されている。われわれは大金が手数料として国会議員にキックバックされていると推定できる。このため、国会議員はポークバレルの割り当てをめぐり、まるで飢えたオオカミのように言い争うのだ。

 しかし、問題は議会が政府の財布のひもをコントロールしていることだ。私はなぜ議会が国家財源に対する権限に執着するのか理解できる。ポークバレルに割り当てられる予算を行政機関に割り当てても結局不正使用されるだけだからだ。われわれは、行政機関が政治的なつながりのあるところに予算を意図的に配分しているのをよく知っている。

 ポークバレルは真に国民のために使われるためにある。ラクソン議員らが提案するようにポークバレルを撤廃し、国民が受益者となる代わりの仕組みが構築されるべきである。(23日・スタンダード、エミル・フラド氏)

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