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3月18日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 451字|2002.3.18|社会 (society)|ハロハロ ]

 フィリピンでは「第三の性」を自認する人たちが元気だ。美容師や踊りの振り付け師は「バクラ」(女性になりたい男性)の専門職として社会的に認知されているし、警備員や交通整理員として活躍している「トンボイ」(男性になりたい女性)も多い。どこか後ろめたい感じがつきまとう日本国内の事情とは対照的だ。

 「バクラ」には日本への出稼ぎ者も少なくない。十年ほど前、九州の地方都市で知り合ったフィリピン人男性は、女性の体を維持するために一本千五百ペソのホルモン注射代を稼ぎに来ていた。中には、海外で性転換手術を受け、日本人配偶者を探しに来たという「猛者」も。

 そんな猛者の一人と見られる比人男性(36)が二月下旬、川崎市で殺された。警察発表によると、男性の名前は「フジタ・カロリナ」。字面だけを読めば「日本人と結婚した比人女性」。結局、司法解剖するまで性別不明だったようで、「比人女性殺害される」と報じた大手紙もあった。日本の新聞記者を混乱させた「フジタ」さん。不謹慎ながらも「さすが……」とうなった。(酒)

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