台風ヨランダ(30号)
岡山県在住の比人グループが台風被災地の小学校に歯ブラシなど必要物資贈る
岡山県在住のフィリピン人らからなる国際交流団体、岡山倉敷フィリピノサークル(OKPC)のメンバーが22〜26日、台風ヨランダ(30号)で甚大な被害を受けたビサヤ地方レイテ州タクロバン市とパロ町の小学校を訪れ、児童と教師に歯ブラシやおもちゃ、サンダルなどの物資を贈った。
2001年に設立されたOKPCはこれまでも、首都圏に深刻な洪水被害をもたらした09年の台風オンドイや、最近は12年にミンダナオ地方東ダバオ州を襲った台風センドンまで、比で災害が起きるたびに、義援金を募り、被災地を訪ねて必要な物資を配るなど支援を続けてきた。
今回も、総社市の公立中学で英語教師をしている代表の大山マルジョリーさん(41)を中心に、チャリティーコンサートを開催したり、比人仲間や勤務先の学校の教師、生徒に呼び掛け義援金を集めた。
現地の知人を介し、事前に小学校の校長に必要な物資を確認。その上で、義援金約70万円の一部で傘やボールペン、帽子、サンダル、歯ブラシ、おもちゃなどを2校の児童・教師計1740人全員に配った。
物資の配布の前には、英語の紙芝居を披露、子供たちに大盛況だったという。
大山さんは、災害被災地で医療支援を行う日系非政府組織(NGO)のスタッフとして12月にもレイテ、サマール両州の被災地を訪れている。「今回は熱帯低気圧カロイの影響もあり、毎日雨が降っていた。教室内も常にぬれていて、臭いもただよい衛生状態が悪い。学校や住民に物資を届ける民間団体は多く入っているようだけど、校舎や家の修理、再建はお金がかかるからか進んでいない」と話した。
OKPCのメンバーで、ビサヤ地方ネグロス島でサトウキビ農園労働者の支援活動を20年以上続けた鬼木のぞみさん(岡山市議会議員)、県議会議員の横田えつこさんらも同行した。
大山さんらは8月にも被災地に戻り、学校を中心に支援活動を続ける予定という。