台風ヨランダ(30号)
国際労働機関、がれき撤去など緊急雇用事業で被災者2万人を雇用したと発表
国際労働機関(ILO)は20日、これまでに台風ヨランダ(30号)の被災者2万人をがれき撤去や被災地の復旧作業で短期雇用したと発表した。
ILOフィリピン事務所のジョンソン所長は声明で、「生計を失った2万人に安全でまっとうな仕事を提供することで、その家族を間接的に支援し、地域経済を活性化することができる。年末までに約10万人の生活が改善したということだ」と意義を強調した。
ILOは、緊急短期雇用から、今後は中期的な地域復興作業への被災者の雇用、技能訓練や小規模事業立ち上げ支援を実施する予定。
また、労働雇用省がこのほどビサヤ地方レイテ州オルモック市で開催したジョブフェアには、被災者約1700人が参加した。このうち、171人がその場で雇用されたという。年明け1月には、同州タクロバン市でも同様のジョブフェアを開催する。
ILOによると、台風で被災した労働者の総数は約560万人。内訳は、販売員やトライシクル運転手などサービス部門が280万人と最も多く、次いで漁民や農民など農業部門が180万人、製造業が84万人などとなっている。