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11月11日のまにら新聞から

政府目標達成ほぼ確実 第3四半期成長率7.6%

[ 839字|2022.11.11|経済 (economy) ]

第3四半期成長率は7.6%。政府目標(6.5~7.5%)達成の可能性が大きくなった

 比統計庁は10日、第3四半期(7~9月)の実質国内総生産(GDP)成長率が第2四半期より0・1ポイント拡大し7・6%となったと発表した。

 ロシア―ウクライナ戦争や中国の都市封鎖による供給網の混乱が続く中、輸入コスト増によるインフレ高進、中銀の急激な利上げなど悪条件が重なったことで、減速すると予想される中で上向いた。

 第1~3四半期の平均成長率は7・76%。第4四半期の成長率が2・70%未満に激減しない限り政府目標(6・5~7・5%)を達成し、第4四半期成長率が6・7%を超えれば政府目標を上回る計算だ。

 ジョクノ財務相は10日の声明で「比の経済は政府目標達成に向け順調に推移している」と歓迎。その上で「今年第1~3四半期の比経済成長率はインドネシア、シンガポールを上回った」と発表した。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席のためカンボジア首都プノンペンに滞在中のマルコス大統領は、経済団体との会合で「外的要因による課題に直面もしているが、比経済は5%に低下した失業率など好材料がそろっている」と指摘。「われわれが歩んできた道は経済を正しい方向に導いている」と述べた。

 第3四半期成長率を産業の3大分類別にみると、第1次産業(農林水産業)は2・2%、第2次産業(製造業、建設業など)は5・8%、第3次産業(サービス産業)は9・1%の成長。業種別では「卸売・小売業および自動車・オートバイ修理業」(9・1%)、「金融・保険サービス」(同7・7%)、「建設業」(12・2%)などが成長をけん引した。

 支出面からみると、公共・民間を含む「総固定資本形成」が21・7%、「家計支出」が8・0%、政府最終消費が0・8%の成長。インフレが高進し、政策金利が引き上げられる中にもかかわらず活発な家計消費と設備投資がなされた。

 金融サービスが高い成長を見せたことから、将来のさらなる利上げを見越した「駆け込み借り入れ」もあったとみられる。(竹下友章)

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