22年予算に署名 過去最大5兆240億ペソ
大統領が22年の一般会計予算に署名。過去最高となる5兆240億ペソ
ドゥテルテ大統領は30日、2022年一般会計予算に署名した。予算は前年から11・5%増え、総額5兆240億ペソと過去最高額を更新。国内総生産の4分の1を占める規模となった。予算には、新型コロナウイルスのオミクロン株対策費としても活用可能な新型コロナ対策予算が盛り込まれ、甚大な被害を出した台風22号(比名オデット)の被災地支援・復興には60億ペソが支出可能となる。
30日のマニラタイムズ電子版によると、新型コロナワクチン調達予算としては500億ペソ、医療設備の整備事業には229億9000万ペソが割り当てられた。
大統領は「オミクロン株対策に充てられる部分は不十分な可能性もある」と懸念を表明、22年6月30日で退任することを念頭に「あと数カ月で大統領府を去る。政権移行期に新しい変異株へ十分な対処ができるか懸念している」とした。
予算管理省によると、部門別割り当て額はコロナ禍対応を含む医療・教育・社会保障など社会サービスが全体の38・3%を占め最大。次いで、インフラ整備プログラム「ビルド(建設)・ビルド・ビルド」などを含む経済サービスが29・3%、一般行政サービス17・2%、国債費10・2%、防衛費4・5%、純貸出0・6%の順。(竹下友章)