「戦後終わっていない」 僻地日系人集落を訪ねて(上)
[ 2289字|社会 (society) ] 無料NPOがミンダナオの僻地日系人集落に光を届けるプロジェクトを実施。二重の差別に苦んできた日系人の実態も明らかに
ミンダナオ島の電気の通わない僻地(へきち)に、今も残留日本人の子孫たちがひっそり暮らしている――。ダバオ市から南に車で5時間、ミンダナオ島最南端・西ダバオ州ホセアバドサントス町。ここで9月中旬、残留日本人二世の国籍回復支援を行うNPO法人「フィリピン日系人リーガルサポートセンター」(PNLSC)が、フィリピン日系人会、比NGO「リッターオブライト」、ホセアバドサントス町の協力の下、簡易太陽光装置を製作・配布するワークショップを行った。それと同時に行なわれたヒアリングで見えてきたのは、日本人移民の子孫が直面してきた二重の差別と、貧困の連鎖だった。(竹下友章)