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9月6日のまにら新聞から

「ノー宿題」より「ノー渋滞」を 子どもと比の未来に必要なこと

[ 772字|2019.9.6|社会 (society)|新聞論調 ]

 「ノー宿題」法案の可決に先立ち、教育省が省令通達を出す。これは、宿題の数や教科、対象となる生徒についてのガイドラインを含み、「児童が子ども時代を楽しみ、親と意義ある時間を過ごすため」に平日の宿題・課題を禁止するという教育省の覚書通達第392号を踏襲するものだ。

 ブリオネス教育大臣は「教育システムの有効性は宿題によって証明することはできない」とし、さらには「子ども達が自分で宿題をやる保証はない。両親や祖父母、家庭教師や子守りが往々にして宿題をやっているのを私たちは知っている」と述べた。教育相の言葉とは思えない。子ども達を疑うなら、すべきなのは甘やかすことではなく間違いを正すことではないか。

 分析的思考の上達などのために、生徒達が議論する時間がもっと必要という大臣の意見には同意できるが、現状では不可能だ。特に公立の学校では1教室あたりの生徒数があまりに多い。午前と午後の交代制にしている公立学校もある。筆者の学生時代は、パラニャーケ市からカティプーナン通り(ケソン市)への通学が1時間程度で済んだが、今は交通渋滞でそんなことはまず不可能だ。解決策は、生徒達に自由時間を与えることではなく、むしろ交通事情の改善だろう。

 子どもは宿題や予習をしなければならないものだし、勉強や調査を自分でやる習慣を身につけるのはよいことだ。子ども達が家での勉強を免除されたら、テレビを見たりゲームをしたりするだろう。比の教育はどうなってしまうのだろうか。リサールが「若者は祖国の希望」と言った時、若者達が家で勝手気ままでいることを意味していなかったはずだ。教育大臣の善意は尊重するが、彼女にこう問うべきだ。もしあなたが生徒だった時に家で勉強する必要がなかったら、果たして教育大臣になっていただろうかと。(2日・ブレティン、ホセ・アベト・ザイデ)

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