ハロハロ
あってはならない間違いが身の回りで起きた。「被害者」は知人の日本人女性(67)。昨年暮れに体調不良を訴え、掛かり付けの比人医師からもらった処方せんで四種類の飲み薬を購入した。十日間ほど服用し続けたが、体調は良くなるどころかさらに悪化。正月早々、病院へかつぎ込まれてしまった。
◇
一週間ほどで無事退院した知人が、服用薬を再確認したところ、見慣れない文字が並んでいた。「間違った薬を飲んだのでは」と病院へ走ったところ、「医者の顔が真っ青になった。四種類のうち二種類が間違いだった。恐ろしくて何の薬か聞けなかった」と知人。どうやら薬局店員が処方せんを読み間違えたらしい。
◇
十三年前のバコロド地裁判決(大麻違法所持罪)で死刑を言い渡された鈴木英司さん(50)‖終身刑で収監中‖も、あってはならない間違いで命を削った日本人の一人だ。間違いの中身は「一審の量刑判断ミス」(〇三年の最高裁判決)。地裁判事が刑法を読み違えたために起きた「間違い」であった。(酒)