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8月13日のまにら新聞から

マレーシアに学べ

[ 704字|2001.8.13|社会 (society)|新聞論調 ]

大統領の初外遊

 アロヨ大統領がきょう七日、クアラルンプールに向けて出発する。就任後初めての外遊で訪問するマレーシアは、第三世界のリーダー的地位を確立している国だ。有名なマハティール首相との会談は我が国にとって有益な結果をもたらすだろう。

 昨年四月にマレーシア領ボルネオ島北東沖のシパダン島で外国人観光客ら二十人がイスラム過激派、アブサヤフに誘拐された事件で、マレーシアはフィリピン海軍と協力して哨戒活動にあたるなど様々な協力を行ってくれた。かつて、アキノ政権下のマンラプス元外相が「愛憎相半ばする」と評した我が国とマレーシアの関係はこの時から、より友好的になったといえる。

 エストラダ前政権時代、副大統領を務めていたアロヨ氏は、マハティール大統領をリーダーとしてどう思うかと訪ねられた際「マレーシアにとってよい(リーダーだ)」と短く答えただけだったという。しかし、歴史上、暴動や紛争などを抱えてきた多民族社会のリーダーとして、マレーシアから学ぶことは多いはずだ。

 一九九七年のアジア通貨危機の時も東南アジア諸国の中で唯一独自の資本規制策を導入。グローバル化の名の下に構造改革を求める国際通貨基金(IMF)の支援を拒み通し、経済の建て直しに成功しつつある。

 もちろんマレーシアの発展はマハティール首相一人の力ではなく、多くの先人たちの努力あってのことだろうが、現首相は歴代首相の中でも国家元首としての能力は、傑出している。

 しかし、我々は大統領が首相と会談する際、自信を持って会談することを勧めたい。大統領は首相よりはるかに若い。しかし、現在フィリピンが直面している困難を解決すれば、貫録は後から付いてくるものだ。

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