台風パブロ
[ 1386字|気象 災害 (nature) ] 有料災害発生予想されたコンポステラバレー州。住民の生計と行政の無策で被害拡大
ミンダナオ地方を横断した台風パブロ(24号)では、死者・不明者の約46%に相当する457人が、同地方東部のコンポステラバレー州ニューバタアン町に集中した。環境天然資源省作成の「地質災害予想地図(ジオ・ハザードマップ)」(2006年作成)によると、同町では土砂崩れと鉄砲水発生の危険性が指摘され、台風直撃でその懸念が現実になった。被害を拡大させた背景には、山間部の違法鉱山で生計を立てる住民と、危険地帯から住民を立ち退かせなかった行政の無策があり、過去の自然災害と同様、これら「人為的要素」による事態悪化がまた繰り返された。