タマラウを守る4
[ 1519字|社会 (society) ] 有料「殺しすぎると神怒り罰与える」。先住民族マンギャンに伝わる共生の知恵
タマラウの生息地はかつてミンドロ島全域に広がっていたとされる。しかし、二十世紀以降に急増したルソン地方からの入植者や農耕地の拡大、狩猟などにより、平地から山間部へ追いやられた。タマラウと同じ道をたどったのが同島の先住民族マンギャン(八部族、推定人口二万八千人)。山すそや平地で暮らしていた一部の部族は、入植者との接触や世俗化を避けるように同島中部の丘陵地、高地へと居を移した。