九電工贈収賄疑惑
[ 1495字|社会 (society) ] 有料現職警官に贈り物と賄賂の現状を聞く。線引きは困難、司法当局は訴追に消極的
国家捜査局(NBI)の自動指紋照合システム(AFIS)導入に絡む九電工=本社・福岡市=の贈収賄疑惑への解明が日本で進む中、首都圏ケソン市の国家警察本部で二十三日、現職警官に今回の疑惑への受け止め方などについて聞いた。見返りが明白な場合の「高価な贈り物」については、「わいろ」と受け止める意見が多数を占めた。しかし、政府高官の間ではこの種の「贈り物と見返り」が横行しているのが現実ととらえる冷めた見方も根強い。法の履行の甘さに加え、慣習としての「贈り物」という社会文化的要素が混然とし、違法・合法の線引きが極めて不明瞭なのが実情。NBI元局長への高級ゴルフセットの贈り物も、現職警官の間からは、はっきりとした驚きの声は聞かれなかった。