記者殺害
[ 1275字|社会 (society) ] 有料IPI年次報告書、非常事態宣言発令や名誉棄損訴訟などが報道の自由を侵害
国際新聞編集者協会(IPI、本部ウィーン)はこのほど公表した「二〇〇六年年次報告書」で、フィリピンで報道活動従事中に殺害されたジャーナリストが十人に上り、〇五年に引き続いて戦時下イラクの同四十六人に次いで二位だったと明らかにした。さらに同報告書は、〇六年二月の現政権転覆計画発覚後に発令された非常事態宣言に絡んで、治安当局が野党系英語紙の本社を捜索するなど、強権発動による言論規制を行ったと非難、と同時に大統領の夫ら有力者たちが記者を相手取って名誉棄損訴訟を相次いで起こして圧力をかけるなど、報道の自由への侵害が進んでいるとの懸念も表明した。