地滑り連載
[ 1490字|気象 災害 (nature)|地滑りのつめ跡 ] 有料地滑り災害で民家が土砂に埋まってしまったため、大半の遺族は犠牲者の遺品さえ持っていない
南レイテ州セントベルナルド町ギンサウゴン・バランガイ(最小行政区)で昨年二月十七日に起きた大地滑りがのみ込んだ人命は約千百人に達した。しかし、現場から発見、収容された遺体は約百四十体。そのうち身元がわかったのはわずか五十二体と極めて少なく、身元確認率は約五%にとどまっている。これは、大規模な土石流がギンサウゴンを瞬時に襲い、住民らは逃げる機会もないまま、深さ十メートルを超える土砂の中に埋もれ、捜索が困難を極めたことを示している。このため遺族の大半は、親や子、愛する肉親をしのぶ遺品さえ持っていない。