移民1世紀 第2部・ダバオで生きる
[ 1263字|社会 (society)|移民1世紀 第2部・ダバオで生きる ] 無料比人虐殺の代償と補償
ダバオ郊外の閑静な住宅街に住む日系二世、児玉保之さん(75)の長い戦後は、日本人収容所からの脱走で始まった。敗戦直後、収容所送りになった十八歳の児玉さんを待っていたのは、戦中に比人を殺した日本人を探し出すための「首実検」。実検台の向こう側では、家族を殺された比人約五十人が待ち構えていた。「指差されたらなぶり殺しにされる」。人目を盗んで脱走、山へ逃げ込んだ。