比日間の国際捜査に「壁」
[ 1041字|社会 (society) ] 有料比 被害者不在では立件困難 日 公判維持には物証不可欠 協力体制見直す時機到来か
一九九七年五月、カビテ州の山中で日本人男性が左胸などを撃たれて重傷を負う事件があった。事件発生から一年四カ月。命を狙われた男性は、今も「殺し屋」の影におびえる生活を強いられている。その一方、日比警察当局の捜査はほぼ手つかずのまま放置されてきた。フィリピンを舞台に日本人が日本人の命を狙う、犯罪の国際化が進む中、なぜ捜査が進まないのか。捜査の進展を阻む「壁」の正体をカビテ州の事件を通して探った。