パヤタスごみ山災害
[ 1102字|社会 (society)|検証 ]ごみ問題 解決はいつ 「山」に戻る住民たち
七月十日朝、二百人以上の命を奪う土砂崩れ災害がケソン市パヤタスのごみ集積場で起こった。ここには、一九七〇年代半ばから八〇年代にかけて一万人以上が住み着き、マニラ市トンドの「スモーキーマウンテン」閉鎖後、首都圏最大のごみ山になっていた。災害発生一週間後に閉鎖されたが、首都圏廃棄物の処理事情から一部が再開されると、元の住民も戻ってきて、ごみ拾いが始まった。ごみ山にしか生活の糧を得られない貧困層住民だ。パヤタス災害は、犠牲者の多さだけでなく、この国が抱える社会問題の根深さを浮き彫りにした。