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1月2日のまにら新聞から

移民1世紀 第1部・1世の残像

 [ 1488字|社会 (society)|移民1世紀 第1部・1世の残像 ] 無料

「優しい道」は祖父の道

 二十世紀初頭、フィリピンは日本人の出稼ぎ先だった。約五千人が比へ渡り、建設・農園労働者としてバギオ市やダバオ市で根を張っていった。移民の大半は農村出身の男たち。比人妻と子供たちは太平洋戦争の戦地に取り残され、戦中・戦後を「比人の敵」として生きた。一九八〇年代半ばからは日比の位置関係が逆転し、日本へ向かう比人出稼ぎ者が急増。日比間結婚が年間五千件を超える中、比へ移住する日本人「新一世」も増え、離婚や子供の養育など新たな問題を生んでいる。二〇〇三年は「日本人の比移民百周年」。年間企画「移民一世紀」として日比の国境(くにざかい)で生きる人々の姿を追う。(酒井善彦)