邦人殺害事件から1カ月
[ 1116字|社会 (society) ] 有料目撃者なく物証も「廃棄」 初動捜査に問題残す
首都圏近郊ブラカン州メイカワヤン町で八月下旬、埼玉県出身の関根邦男さん(57)が殺害された事件から二十九日で一カ月が経過する。一人暮らしの日本人が犠牲になった事件の捜査は、目撃情報や物証の不足という壁に突き当たっている。フィリピンでは年間数人の日本人が殺害されてきたが、現行犯以外で容疑者が逮捕されたケースは皆無だ。捜査の問題点などを関根さんの事件を通して検証する。(酒井善彦)