隠し資産は「不正蓄財」
[ 995字|社会 (society) ] 有料マルコス家が敗訴 比政府の所有権を認定 公特裁判決
マルコス元大統領の隠し資産をめぐる裁判で、公務員特別裁判所は十九日、マルコス家がスイス国内の銀行に預託していた約六億三千万ドルを「不正蓄財」と指摘し、所有権がフィリピン政府に属することを認定する判決を下した。不正蓄財裁判は、フィリピン、スイス、米国を舞台に一九八六年から続いてきたが、預託金を不正蓄財と認定した判決は初めて。マルコス家敗訴の判決で、人権被害者への補償など、歴代政権が直面してきた一連の「マルコス問題」が解決へ向け動き出しそうだ。