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3月22日のまにら新聞から

インフラ促進政策に組み込め 首都圏の水不足問題解消を

[ 766字|2019.3.22|社会|新聞論調 ]

 ドゥテルテ大統領はこのほど、首都圏の断水問題を受けて、先週の土曜日正午までにアンガットダムから150日分に相当する水を放水させるよう首都圏水道局に命じた。もし今回の水不足が、幾人かの組織幹部が水の緊急給水態勢に入る段階で間違った判断を下したことが唯一の問題だとすれば、大統領命令でこの問題は解決するはずだった。しかし、今回の状況はそんな単純なことではないようだ。同じ日に大統領は同局に対しアンガットダムからさらに取水するよう命じたが、同局の幹部は既存のインフラでそのような命令を実施することは困難だと述べている。

 ブラカン州にあるアンガットダムは現在、マイニラッド社に対して1日24億リッター、マニラ・ウォーター社に対して16億リッターと合計で40億リッターの水を供給している。このダム湖の水は複数のトンネルを経て三つの貯水池に届けられ、そこからさらに様々な送水施設を通じて2社の上水処理場に運ばれる。これらの送水インフラが1日に運べる水量はすでに限界なのだ。毎年、乾季に入ると水不足が発生していたが、今年はエルニーニョ現象が追い打ちをかけた。

 この水不足対策としてこれまでに多くの提案がなされてきた。ラグナ湖や古い地下水くみ上げ施設を利用して取水し上水処理施設を追加するというものや、雨水を貯める貯水池の設置を大手の不動産開発業者に義務付けるという下院法案も提案されている。また、中東で採用されている海水を真水に転換する技術を導入する方法を提案する者もいる。これら提案は複数の政府機関に別々に提出されているが、今こそ水道供給政策に特化した新たな省を創設すべきだという提案も出ている。現政権は水不足解消をインフラ促進政策「ビルド、ビルド、ビルド」に組み込み、早期の問題解決を目指すこともできるはずだ。(18日・ブレティン)

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