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9月23日のまにら新聞から

ドゥテルテ政権の誤算 恩赦取り消し

[ 651字|2018.9.23|社会 (society)|新聞論調 ]

 トリリャネス議員を上院に訪ねた。上院は台風オンポンへの備えのために空っぽで、警備員と記者だけが働いていた。彼は2週間の「包囲」にも疲れはなく「フィリピン政治の謎」と呼んでいたことについて、1時間以上、話した。

 クーデター未遂事件に対する恩赦を取り消す大統領令の背後に、カリダ法務局長がいることや公表が4日になったのは何の謎でもない。その日はトリリャネス議員が委員長を務める公務員・政府再編・職業規制委員会が、カリダ局長の汚職疑惑に関する聴聞会を開く予定だった。

 代わりに私たちは政権の誤算の謎について話した。ソット上院議長は大統領の政治的パートナーであるが、9月4日事件では同じ議員を無礼に扱えなかった。上院内でトリリャネス議員は安全で、議長は令状のない逮捕を行う警官に抵抗した。議員すべてが上院の高潔さの保持を後押しした。

 もっと大きな謎もある。トリリャネス議員の2期目の任期はあと9カ月で終わり、再選は規定により不可能だ。しかし、ドゥテルテ大統領とカリダ局長は彼を目立たさせ、支持者は大統領選出馬を呼び掛けている。これは人生のアイロニー(皮肉)の一つであると彼は言った。

 マカティ地裁の二つの法廷は逮捕状発行を拒否した。部分的で一時的だが勝利だ。彼に対する裁判が成立するならばすべての恩赦、そして多くの公的行為を支える規則性の推定さえも損なわれる。彼を選び出すことは平等な保護条項に違反し、大統領が批評家を投獄したというメッセージを送ることになるのだ。(18日、インクワイアラー)

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