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9月2日のまにら新聞から

前に進めない理由がある アイミーマルコスへの公開状

[ 641字|2018.9.2|社会|新聞論調 ]

 マルコス元大統領の娘のアイミー・マルコス北イロコス州知事はニノイ・アキノ記念日に、マルコス政権下の出来事は過去のものとして、「前に進むべき」との見解を示した。マルコス政権の戒厳令下で特にミンダナオの人々は人権侵害に苦しみ、愛する家族を殺された。遺族はどうして「前に進む」ことができるだろうか。これはアイミー・マルコス氏に宛てた公開状(オープンレター)だ。

 私たちは前に進むことができない。なぜなら戒厳令下の人権侵害で死んでいった人の責任を誰が取るのか、答えが与えられていないからだ。アイミー、あなたの父親の政権下では数え切れないほどの命が奪われた。ミンダナオでは特に、政権に反抗する者たちが結束することを防ぐ必要があったのだろう。

 私は知りたい。なぜ1976年9月24日に、スルタンクダラット州パリンバン町で、何千人もの人々がタクビルモスクに集められ、多数が国軍兵士により銃殺されたのか。サランガニでは妊婦がおなかの中の赤ん坊と共に殺された。私の夫のおいは、マギンダナオ州ダトゥピアン町で国軍が行った空爆により死亡した。

 アイミー、あなたは全ての虐殺が父親により指示されていたのではないと反論するだろう。しかしその当時の大統領はあなたの父親で、戒厳令下で国軍に直接指示を行っていた人物だった。苦しみ続ける遺族は、決して戒厳令下の出来事は忘れない。私たちが前に進めないその理由が、あなたには分かるだろうか。(27日・インクワイアラー、ミンダナオ国立大教授ルファ・ギアム)

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