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8月10日のまにら新聞から

OFWの仕事が無くなる日も 国内での雇用創出を

[ 743字|2018.8.10|社会|新聞論調 ]

 我が国の人口は今や1億660万に達し、国連の推定によれば世界第13番目の人口を持つ国となった。人口委員会のペレス代表は、今年は少なくとも180万人の新生児が誕生すると述べており、そうなると今年末には比の人口は1億719万を記録する。これほどの急激な人口増加は、住宅や学校、食糧や電力、そして仕事といった各方面でのニーズの増大という点で政府にとって大問題となるはずである。とはいえ、幸運なことに、非常に多くの海外の国で現在、能力の高いフィリピン人労働者の就労サービスが求められている。

 在外比人委員会によると、現在、1千万を超す比人海外就労者(OFW)が世界中にいるとされるが、他の機関によれば、不法就労者の多さから、実際には1200万人に近いとされている。歴史的に就労先として人気のある米国はもとより、サウジアラビアなどの湾岸諸国、シンガポール、中国の中でもとりわけ香港、また、日本などのアジア諸国にも近年OFWが多い。

 建設現場や家事労働者に加え、需要が高いのが医師や看護師、エンジニアやIT専門家、船員である。昨年、こうした労働者からの比への送金は280億米ドルにのぼった。もしこれらの仕事がなくなれば、比にとって重大な問題となる。一方で、受入国にとっては、石油プラントやタンカー、工場などに比の専門家や技術者がいなければそれぞれの経済発展は鈍るであろう。

 海外からの求人が多く、報酬が高いのは良いことだが、しかし、この状況が永続すると考えるわけにはいくまい。受入国の労働人口の増加や、職場でのオートメーション化の導入増加で、需要が減ることもあり得るのだ。そうした事態に備え、我々はやはり自国内に、自国民のための雇用を創出しなければならないだろう。(5日・ブレティン)

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