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7月15日のまにら新聞から

「政治的王朝」禁止は可能か 守られない憲法

[ 652字|2018.7.15|社会|新聞論調 ]

 バンサモロ基本法法案に関する両院委員会は9日、権力の世襲を禁止する上院の提案を拒否した。

 上院は可決したバンサモロ基本法案の7条15項で「政党に所属する国会議員は、同じ会期内で地区選出の国会議員や他の政党の国会議員に2親等以内の親族がいてはならない」と提案していた。これは親と子ども、あるいは2人のきょうだいが同じ会期内で国会議員になるのを禁止するものだった。

 両院委員会に参加しているドリロン上院議員によると委員らはこの条項に「強く反対」し、彼は仲間の議員に屈したそうだ。法案の草案を作成したバンサモロ移行委員会(BTC)は以前より上院の提案に反対を続けていた。

 「政治的王朝」と呼ばれる権力の世襲を禁止するという原則は、1987年に制定された私たちの憲法に定められているが、憲法上の規定は定義する法律が存在せず、これまで守られたことはない。憲法2条「原理と国家政策の宣言」の26項には「国は公的サービスに平等にアクセスする機会を保証し、定義する法により政治的王朝を禁ずる」とある。

 政治的王朝に支配される議会が、自らの利益に反する法律を可決する可能性は低いだろう。1987年から31年間、憲法が守られてこなかったことがそれを証明している。

 9日には、憲法諮問委員会により新憲法草案が大統領に提出された。委員長を務めたプノ元最高裁長官は、「権力の世襲を禁止することを明記した」と述べているが、上下両院議員で構成される改憲議会が世襲の禁止などできるのだろうか。(13日・ブレティン)

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