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5月27日のまにら新聞から

政権が決めていた セレノ前長官追放

[ 655字|2018.5.27|社会|新聞論調 ]

 セレノ前最高裁長官に弾劾の申し立てがされた時、彼女の残された日々のカウントダウンが始まり、運命は決定されてしまった。手間がかかり長く続く上院での裁判か、迅速だが疑わしい任命資格を問う最高裁への申し立ての二つのやり方があったが、結果は同じだった。たとえかすかな望みはあったとしても、ドゥテルテ政権がセレノ氏を追い出すと決めていたからだ。

 理由の一つ目は、すべての現職大統領は、自分が選んだ友好的な最高裁長官と仕事をしたいと考えていることだ。セレノ氏は就任時最年少の初の女性最高裁長官であり、退職までの20年間その地位にとどまったであろう。このような状況は、現職の大統領、後継者にとって考えられない。

 第2に、セレノ氏を任命資格を理由に解職しても、それ自体は違憲ではない。ただ、もし上院の裁判で弾劾に相当しないとの判断が出れば議論を呼び、最高裁の信用は失墜するかもしれない。

 第3に、そもそもフィリピンは訴訟好きな国だ。争いを解決するために本能的に裁判所に訴訟を起こすからだ。公務員を解職する「クオ・ワラント」のやり方は流行しており、脅迫的なものになりつつある。多くの現職の国会議員が、最高裁判所に国籍と居住地を問う申し立てをされている。これはセレノ氏の追放の結果でもあり、安定した地位にある高官を追放し、改革を進める最適な時なのかもしれない。

 改革では最高裁の長官など司法界の候補者を決めるときは、選抜と審査をしっかりやらねばならない。あなたこそが裁判官になるべきなのだ。(25日、ブレティン)

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