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4月20日のまにら新聞から

フェイクニュース合戦は底なし──香港紙の記事発信で

[ 770字|2018.4.20|社会|新聞論調 ]

 アキノ陣営でドゥテルテ大統領へのフェイクニュースを拡散させていたあるブロガーが香港の英字紙にマニラ発の記事発信者として潜り込むことに成功し、これまでより広い範囲にフェイクニュースを発信できるようになった。そのニュースの一つが4日に紙面を飾った「いかにしてケンブリッジ・アナリティカの親会社がドゥテルテの大統領当選に寄与したのか」という記事だった。

 この記事は、比人の120万人を含むフェイスブックの利用者8千万人の会員情報流出問題が報じられた翌日か2日後に出た。反ドゥテルテのブロガーは、現在の大統領府報道次長を務めるエグコ氏が2015年5月に全国プレスクラブの会長だった時に撮影した写真を証拠だとしている。この写真には、調査会社のケンブリッジ・アナリティカの最高経営責任者やドゥテルテの選挙参謀だったラビーニャ氏らが写っていた。また、この調査会社が自身のホームページで比大統領が選挙に勝利するのに貢献したと主張していることも証拠として挙げた。

 しかし、この写真は実は、同最高経営責任者がゲストスピーカーとして参加したプレスクラブの定例会合の様子だったのだ。しかも、同調査会社が比大統領選でサービスを提供したのは16年の大領選ではなく、10年の大統領選だった。ケンブリッジ・アナリティカが特定の候補の勝利に貢献したと言っているのは実はアキノ大統領だったのだ。

 アキノ大統領が出馬した際の大統領選の選挙キャンペーンを統括したのはブッチ・アバドで彼は後に予算管理長官になっている。今度はアバド氏が釈明する立場に置かれ、「そんなグループなどは聞いたこともない」と説明している。ドゥテルテ大統領をフェイスブックの情報流出問題につなげようとした試みはこうして、逆に自分の陣営に禍いが降りかかったことになったのだ。(17日・トリビューン)

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