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4月2日のまにら新聞から

観光地で公共秩序の徹底を ボラカイ島閉鎖問題

[ 757字|2018.4.2|社会|新聞論調 ]

 ボラカイ島の観光業が6カ月もしくは1年間にわたり閉鎖される見通しだ。つらいことかもしれないが、これは必要な措置だ。規制に違反している数百の構築物を取り壊すのに島ごと閉鎖する必要はない、というのが島の観光業者らの訴えだろう。しかし、このまま放置しておいて島が痛手から立ち直るだろうか。ビーチは汚れ、海は有毒物質であふれ、湿地や森が盗まれて久しい。島の許容量を超えたホテルやレストランの進出で、この島は瀕死(ひんし)の状態なのだ。

 ボラカイ島の閉鎖はフィリピンの文化革命の始発点とすべきだ。この判断を通じて、自然が守られるべきだという意味だけでなく、公共の秩序も守られる必要があるというメッセージを送るべきなのだ。比人は公共秩序の意識が弱い。だから自分の家の中はきれいにするが、外の通りは汚れたままなのだ。われわれは公共の場所を尊ばない。河川や通りにごみを投げ捨て、誰も使っていない土地があれば即座に不法占拠する。公共の土地があれば、すぐに盗まれるのだ。

 ボラカイはこの弱い法治国家と問題の多い市民文化の象徴なのだ。観光客の金が落ちるようになると規制はどこかに消えてなくなる。政府機関が公共秩序を維持できず、民間企業が島を席巻した。ハイシーズンになると、島はマニラのディビソリアのように人で混雑する。土地利用計画のようなものは皆無だ。

 しかし、ボラカイは比の観光地の象徴でもある。象徴的な場所であるだけに、この問題にはけじめをつけるべきである。これからは、各地で基準が設定され、それを守ることが義務付けられるのだ。ボラカイからこのようなメッセージが全国に発信されれば、規則がついに守られることになる。厳罰主義というのは、言葉だけでなく、行動でも徹底させるべきである。(27日・スター、アレックス・マグノ)

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