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3月25日のまにら新聞から

なぜ今カジノなのか ボラカイ環境問題

[ 649字|2018.3.25|社会|新聞論調 ]

 「閉鎖」が観光業者などを揺るがすボラカイ島をめぐり、信じられないニュースが報じられた。行き過ぎた開発による環境破壊が叫ばれる島に、大型カジノリゾート施設が何と二つも建設されるというのだ。閉鎖さえ提言される島に、なぜ今カジノを建てる必要があるのだろうか。

 一連のボラカイ閉鎖騒動は、ドゥテルテ大統領自身が同島の水質汚染と環境破壊について問題提起したところから始まった。しかし、カジノ施設に許可を下したのはほかでもない政府だ。国内のカジノを管轄する娯楽ゲーム公社(PAGCOR)は21日、マカオでカジノを運営するギャラクシーエンターテインメントによる同島での大規模カジノリゾート建設を承認。他にも、不動産開発大手、メガワールド社が計画しているカジノ複合施設「セイボリー・ホテル」建設事業に対しても操業許可を出している。

 ボラカイは比国内でも有数の観光名所で、国内外から多くの観光客が訪れる。2004年には年間40万人だった観光客は、現在では200万人にも膨れ上がっている。それだけの観光客を受け入れる宿泊施設も必要だが、それらの施設が汚水垂れ流しなどで規制に違反し、島の豊かな自然を破壊しているのは言うまでもない。水質汚染だけでなくごみ問題も深刻化している。 環境に配慮した運営を行うと施設側が主張しても、開発により自然が壊されるのは確実だ。開発が進み、閉鎖さえも取りざたされる同島で、これ以上に大型リゾート施設を建設する理由を政府はしっかりと説明する責任がある。(22日・インクワイアラー)

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