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2月4日のまにら新聞から

法に背く大統領府 副院長停職命令

[ 637字|2018.2.4|社会|新聞論調 ]

 もしあなたが公僕で、明らかに間違った命令を受けたら、従うべきだろうか。多くの人は、実害がなければ従うだろう。ではもし命令が間違っている上、憲法違反ならどうか。

 もし法がただの紙切れではなく、社会を形成し、権力を抑制してわれわれの自由を保障する重要な文書だと知っていたら、どうするか。モラレス行政監察院長は、そんな命令には従うべきではないと答えた。大統領府がカランダン副院長に対し、ドゥテルテ大統領の隠し財産情報を暴露したとして90日間の停職を命令したとき、彼女はそれが「明白に憲法違反」であり「従わない」と言い放ったのだ。

 かつて最高裁判事として高く評価された院長は、法を熟知している。行政監察院は憲法で三権からの独立を定められており、大統領府の指図は受けない。彼女は「憲法に反し独立性を危機にさらすことはできない」と語った。

 そもそも大統領はなぜ、法に反する命令を出したのか。理由は、預金記録から大統領の口座情報が暴露されたからだ。停職処分を受けた副院長は関与を否定しているが、大統領府は信じて疑わないようだ。

 大統領はどんな命令も最高裁で認められる自信があるようだ。判事の多くを味方につけ、ロケ大統領報道官も最高裁が過去の判例を覆すと「確信」していると言う。侵害されているのは行政監察院の独立性だけではない。最高裁の権威までをも脅かしているのだ。そして、停職命令の最大の理由は、大統領府が隠し財産の存在を認めていることなのだ。(2日・インクワイアラー)

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