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1月21日のまにら新聞から

黙り込んではいけない ラップラーへの攻撃

[ 630字|2018.1.21|社会|新聞論調 ]

 1972年の戒厳令布告直後の国軍による逮捕の最初の標的に、著名なジャーナリストらが含まれたことは偶然ではなかった。9月24日の朝は、通りや家の前で新聞が見つからず、いつも聞こえるラジオのニュースは奇妙にもなくなっていた。テレビ画面にはなにも映らなかった。

 夜になりラジオとテレビがようやく、その日起こったことを伝えた。マルコス大統領が荒い映像の中で、共産主義の反乱に対抗し戒厳令を布告した。数日から数週間後、ようやく発行された新聞はマルコスの親戚が所有していた3紙だけであった。

 なぜメディアが標的となったのかははっきりしていた。反対意見の広がりを防ぎ、マルコス支持の世論を作り出すためだ。比人はしばらくは沈黙し、戒厳令を受け入れるほかなかった。

 この過去故にジャーナリスト団体はニュースサイト・ラップラーの閉鎖危機に警戒心と恐怖心を持って反応したのだろう。認可を取り消した証券取引委員会の命令はラップラーの外国投資家への預託証券売却2年後だった。

 最高経営責任者(CEO)マリア・レッサ氏は預託証券がなぜいま受け入れられなくなったのかに疑問を呈し「政治的な動機があった」と語る。調査はカリダ法務局長の要請で始まっている。

 昨年からラップラーは支持者に対し「政治的圧力と商業的利益から自由で独立できるための」資金集めを始めた。キャンペーンはわずか4カ月で175万ペソを集めた。この金額はどこまで増えるだろうか。(17日・インクワイアラー)

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