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10月2日のまにら新聞から

彼女が残したもの サンチャゴ議員死去

[ 745字|2016.10.2|社会|新聞論調 ]

 「鉄の女」「ドラゴン・レディ」とも呼ばれたミリアム・サンチャゴ上院議員が死去した。71歳だった。サンチャゴ議員はフィリピンに多くのものを残してこの世を去ったが、最も賛美されるべきは、比政界や社会の中の悪事を鋭く指摘する彼女の勇敢さであろう。

 演説やインタビューでも冗談を挟むことを常に忘れず、ユーモアあふれる彼女は「サンチャゴおばさん」の愛称でも親しまれたが、恐れることなく彼女は比政界や社会の問題に常に立ち向かっていた。彼女はいつでも正直で、誠実であった。私たちは彼女のその姿勢から学ぶものがたくさんあるだろう。成果を上げた者は心から褒めたたえ、悪事を働いた者には容赦がなかった。イロイロ市にある実家の居間や庭で、静かにくつろぐこともできただろう。しかし彼女は社会に立ち向かい、闘い続けていた。

 富裕層から貧困層、一般市民から著名人まで多くの国民に愛されていた一方で、サンチャゴ議員は彼女を知る多くの人に「恐れられていた」のも事実だろう。多くの若年層の支持者が彼女と携帯電話で「自撮り写真」を撮影しようと詰め掛けたが、もし彼女と会議室で一対一で、もしくは議会で対面すれば、それはもう彼女の持つ強さに圧倒されることになる。それだけに彼女は、こちらまで伝わってくる強さと豊富な知識を兼ね備えていた。

 死去により、彼女の経歴に関する特別番組や過去の演説がテレビやラジオで流れることだろう。彼女は常に言葉を選び、巧みな話術で聞く者を魅了した。私たちは彼女の演説や言葉からも、たくさんのことを学ぶべきではないか。

 そして何よりも、常に学ぶことをやめず、あらゆる分野において怠ることなく勉強し続けたその姿勢を、彼女の背中から学ぶべきだろう。(9月30日・スター、チト・ベルトラン氏)

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