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3月11日のまにら新聞から

政治利用を許すな 現金給付の条件

[ 644字|2018.3.11|社会|新聞論調 ]

 税制改革第1弾の影響によって6年ぶりの速さで物価上昇が進む中、社会福祉開発省は貧困層180万世帯に向けた現金給付を始めた。今年は毎月200ペソ、来年から2年間は毎月300ペソを各世帯に支給する計画だ。

 税制改革第1弾での石油製品や燃料の増税は消費者物価を全般的に引き上げているが、識者は今後第2弾以降が導入されれば、さらなる影響が出ると指摘している。現金給付は、家賃やコメ、日用品の価格が軒並み上がる中で、家計への負担をほんの少し和らげる程度の効果しかない。

 税制改革に関連して導入された無条件現金給付と分けて考えなければならないのは、条件付き現金給付である。この給付には、子どもを学校に通わせること、両親のどちらかは職に就いていること、母親は公共の家族計画サービスを受け、無計画に子どもを増やさないことなど、重要な条件が付いている。

 条件付き給付はアロヨ政権時に導入されて以来、政治家の私利のため利用される懸念がつきまとってきた。実際、政治家は選挙活動を有利に進めるため給付を利用しようと試み、利用者からは自治体職員に特定の政治家に投票するよう指示されたなどの苦情が出ていた。

 政府は条件付き現金給付の条件が適切に守られるよう監視し、その上で次の中間選挙時に給付が政治目的で恣意(しい)的に利用されないよう注意すべきだ。社会福祉開発省もまた、条件付き給付と、税制改革に沿って導入された無条件給付の両方を、政治の道具にされないよう万全を期す必要がある。(10日・スター)

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