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10月8日のまにら新聞から

歴史を塗り替えるな マルコス擁護発言

[ 653字|2017.10.8|社会|新聞論調 ]

 マルコス政権下の人権侵害や不正蓄財について、ドゥテルテ大統領は先週、ある演説で、「(息子の)ボンボン・マルコスは当時まだ7歳ぐらいの子供だった。どうしてボンボンや(娘の)アイミーが悪いのか」と擁護した。

 ドゥテルテ氏は、戒厳令下ではこの姉と弟は未成年で、父親の人権侵害や公金略奪については何の責任もないという。これに対し、当時、兄弟を拷問された上で殺害されたラグマン下院議員=アルバイ州=は、「マルコス夫妻による虐殺と公金略奪が行われた最中の1973年にアイミーが、75年にボンボンがそれぞれ18歳の誕生日を迎えている」と即座に反論した。

 現在、北イロコス州知事を務めるアイミーは当時、現在のバランガイ青年評議会に当たる組織の全国議長職を任せられていた。その総会が開かれた日に、当時21歳だったアイミーの議長職の適格性に異議を唱えた青年がいた。当時やはり21歳だったアルキメデス・トラハノ氏で、彼はそのままアイミーの身辺警護をしていた兵士らによって会場を引きずり出され、その後、別の場所で死体となって発見された。体中に拷問の痕があったという。

 一方、ボンボンはパナマの銀行で見つかった不正蓄財の比への返還を、あらゆる手段を使って妨害するなど、マルコスの末裔(まつえい)は両親たちが犯した残虐な統治について認知もせず、謝罪も行っていない。そればかりか歴史を塗り替えて再びマルコス統治を復活させようとしている。国民はこれらの恐ろしい時代の真実を大切に心に刻むべきである。(3日・インクワイアラー)

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