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10月8日のまにら新聞から

足を引っ張り合うな 汚職捜査機関新設

[ 621字|2017.10.8|社会|新聞論調 ]

 公務員の汚職について、歴代大統領はそれぞれ独自の調査機関を組織した。ラモス大統領が大統領府汚職対策委員会(PCAGC)を設置したのに対し、次のエストラダ政権はこれを国家汚職撲滅委員会(NACC)に置き換えた。政変で後を継いだアロヨ大統領も就任3カ月目で大統領令を発令し、NACCを廃止して、大統領府汚職撲滅委員会(PAGC)を設置した。そしてアキノ前大統領はPAGCを再編成し、新しい任命者を置いて継続させてきた。

 ドゥテルテ大統領は5日、大統領令を発令し、これまでの政権とほぼ同じ機能を持つ大統領府汚職撲滅委員会(PACC)を創設した。この機関は公務員の倫理規範に反した者や汚職行為をした者に対して、停職や懲戒免職処分を下すことができるほか、弾劾裁判を勧告することもできる。また、行政監察院の副院長以下らの身辺調査なども実施することができるという。

 これでドゥテルテ大統領やその家族の隠し資産に関する調査を率いるカランダン行政監察院副院長に対する汚職調査も実施することになりそうだ。

 公務員の汚職調査実施に際しては何よりも調査内容の信頼性が一番重要だ。政治的迫害に加担しないよう、客観的な証拠の積み重ねが必要なのだ。歴代大統領が設置してきた大統領府直轄の汚職撲滅機関は十分な汚職対策を担ってこなかった。この大統領直轄機関は、その使命を果たすためにも、行政監察院の捜査能力を引き上げるような支援も行うべきである。(6日・スター)

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