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4月9日のまにら新聞から

ニコチン依存を考える 政府のたばこ対策

[ 723字|2017.4.9|社会|新聞論調 ]

 政府が強行に進める違法薬物撲滅政策が世界からの注目を集めている。注目される理由の大半が、政策による麻薬容疑者の殺害数の多さにあるのは否めないが、実は同政策の他にも、世界保健機関(WHO)に比が称賛を受けている政策がある。ニコチン依存症に歯止めを掛ける、たばこへの規制だ。

  WHOは近年の比政府のたばこ規制への取り組みを評価している。たばこに関する調査を実施する民間団体「GATS」によると、2009〜15年の間に、喫煙者の割合は20%低下。09年に1700万人いた喫煙者は、政府の規制取り組みなどにより、1590万人まで減少したという。

 2012年に成立した酒・たばこ増税法(共和国法10351)でたばこは増税し、14年に成立した写真やイラストの印刷を義務付ける共和国法10643号で、国内で販売されるたばこパッケージには、喉頭がんや発作に苦しむ愛煙家の写真が見受けられる。

 自治体での喫煙規制で広く知られるのはもちろん、ドゥテルテ大統領がダバオ市長時代に発効した同市条例だが、今度は同条例を全国に拡大する内容の大統領令が近く発効される見通しだ。全国の公園や公共交通機関、バスターミナルなど公共の場所における禁煙が義務づけられる。

 ニコチン依存症は、口腔(こうくう)がん、肺気腫などの病気にもつながるため、ウビアル厚生長官も大統領とタッグを組み、たばこ規制に取り組んでいる。たばこに対するさらなる増税も見込まれる。

 WHOが過去数年の成果を称賛する一方で、毎年8万7千人以上のフィリピン人が、たばこ関連疾患を原因に死亡している。たばこを原因とした死者を減らすためにも、政府や自治体の取り組みが急がれる。(6日・ブレティン)

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